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【コラム】コロナ禍で増える「低所得者(貧困層)」とは?

2021/02/05

新型コロナの影響によって失業者が7万人を超えており、今後さらに日本社会の景気によって、低所得者(貧困層)が社会問題になる可能性があるといわれています。

ここでは、低所得者(貧困層)に基準や実態について述べていきます。

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1、低所得者の基準とは

 

低所得者の基準は、厚生労働省関連資料によると「住民税世帯非課税」とされています。

そのため世帯によって年収の基準や定義は異なってきますが、目安としては以下の通りです。

 

・単身の場合:年収100万円~

・夫婦の場合:年収135万円~

・子どものいる夫婦の場合:年収168万円~ ※子ども人数よって異なる

 

しかし、実際には年収300万円以下であれば低所得者と言われており、手取りでいうと

年収200万円~年収250万円程度が日本国内では1つの目安として考えられています。

 

一般的には、生活保護で得られる生活と同じようなレベルとされていることが多いようです。

 

2、ワーキングプアとは

 

低所得者が増加している理由には日本の景気が大きく影響します。

コロナ禍のように倒産や廃業、雇止めなどが増えていくと失業したり、低賃金で働く人が多くなります。働いても働いても貧困状態から抜け出せない人も増加していくのです。

 

ワーキングプアとは、「働く貧困層」という意味で、フルタイムで働いているものの十分な所得を得られず、貧困状態にある就業者のことです。

 

貧困とは失業している状況という認識が一般的ですが、実際にはフルタイムで働いていても貧困層から抜け出せないということも多いのです。

 

2019年の「労働力調査」によれば、役員を除く雇用者5,596万人のうち、非正規従業員は2,120万人で、全体の約37%が非正規従業員でした。

 

また、非正規従業員のうち年収が200万円未満の割合は、男性が24.1%、女性が75.9%で、ワーキングプア層は圧倒的に女性が多いのが現状です。

 

コロナ禍でも女性の失業者が多いことがメディアなどでもよく報道されていますが、こうしたワーキングプアの割合から鑑みても、男性に比べて女性の低所得が深刻化している要因のひとつだと考えられてます。

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3、ワーキングプアを減らす3つの対策

 

貧困層から脱却し、経済力を確立するまでの援助や、働く意思のある人が活躍できる方法として、おもには3つあります。

 

①経済的援助:生活保護制度など

②就労支援:ハローワークでの就労支援や職業訓練など

③介護・子育て支援:子どもの預け先拡充など

 

また、ワーキングプアをめぐる環境は多様化しており、積極的に働く意思があるものの生活に困窮しているケースや、自由な働き方を求めたり、育児や介護との両立のために収入の少ない仕事を選んでいるケースなどもあります。

 

望まずにワーキングプアに陥ってしまったときには、

行政の窓口を利用したり、貧困層の相談援助の専門家である社会福祉士に相談することも良いでしょう。

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