2020/07/08
こんにちは!日本福祉教育専門学校です。
今回はコミュニケーションや食べる機能を支えるリハビリのスペシャリスト「言語聴覚士」について、その詳しい仕事内容や、知っておきたい収入面、国家試験の難易度などについて徹底調査!
2回連載の第一弾です。
言語聴覚士を目指したいと思っている方、興味のある方はぜひご一読ください。
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1、言語聴覚士(ST)とは
「耳がよく聞こえなくて言葉がわからない」「聞こえても発声や発音ができない」「言葉が理解できない」といった障害は先天的なものだけでなく、脳卒中や脳梗塞、耳の病気など後天的な病気が原因となって発病することも多いです。
このような言葉によるコミュニケーションが困難となってしまった人たちの状況を改善・軽減するためのリハビリ専門職が言語聴覚士です。また、言語以外の認知機能のリハビリや、飲み込みなどのリハビリも言語聴覚士が行います。
言語聴覚士は英語で「Speech Therapist」と呼ばれることから、日本でも「ST」と略されて呼ばれています。
2、言語聴覚士の仕事内容
言語聴覚士は患者様一人ひとりに合った訓練や指導が求められます。
サポートすべき様々な障害の種類と、その仕事内容について説明します。
周囲の音や声が聞こえない、聞き取りづらい状態で、『難聴』とも呼ばれています。生れつきの聴覚障害を持つ先天性のものと、事故・疾病・高齢化などによる後天性のものが存在します。
言語聴覚士は聴覚検査を実施して、障害の度合いや種類を調べます。そして、言語の訓練とともに、必要に応じて補聴器のフッティングや人工内耳の調整をおこないます。
代表的なものとして、『失語症』『構音障害』『音声障害』などがあります。
これらの障害は、「話す・聞く・理解する・読む・書く」という、言語コミュニケーションに関する機能を妨げる障害です。
障害の具合を観察すると同時に、原因や経過を加味しながら、言葉の理解や発話、読み書きの訓練をおこない、家庭や社会生活への復帰をサポートします。
認知機能とは、知覚・記憶・思考・感情・学習・判断などの社会生活に適応するために必要な機能の総称です。この障害の代表的なものとして『高次脳機能障害』があります。
また、超高齢社会の日本では、認知症の患者様も増えています。
認知障害の評価、機能訓練、リハビリなどおこないます。
子どもは3~4歳くらいまでの間に自然と語彙や文法を学習して身に着けていきますが、なかには発達障害・知的障害・聴覚障害などの原因で、同年齢の子どもと比べて言語の発達が遅れてしまう子どもがいます。
言語発達に遅れがある子どもたちに対して、周囲の人たちのコミュニケーションに関心を持つように指導したり、語彙や文法の習得に向けた訓練をおこなったりします。またご家族が教育機関などと連携して、子どもの周辺の環境を整える役割もあります。
食べて飲み込むことを摂食嚥下と言い、この行為が阻害されてしまう状態のことです。
とくに高齢者に多く、歯が抜けてなくなったり、加齢による舌や顎の筋肉が衰え、脳卒中の後遺症による麻痺などさまざまな原因があります。
摂食嚥下障害は放置すると、食べられないことよって本人の栄養状態が悪くなってしまったり、食べたときでも食べ物や飲み物が誤って気管に入ってしまい、誤嚥性肺炎で命を落としてしまうことにもつながる障害です。
胃ろうやチューブでの栄養摂取を選択せず、自分で口から食べられるように維持回復の支援に努め、同時に摂食嚥下が可能な評価や助言をおこないます。
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次回は働く場所、国家試験の難易度をおつたえします!
※こちらの記事は入学検討者向けに掲載しているため、簡易的な説明となっております。
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