2019/09/06
1、自閉症スペクトラムの原因
自閉症スペクトラムは、先天性の疾患です。
先天的な要因により、脳機能の発達にアンバランスさが生まれて
行動などに独特の特性があらわれます。
その発症原因について詳細はわかっていませんが、
遺伝要因と環境要因が複合的に影響していると考えられます。
1950年~60年代には「親の育て方に原因がある」という説もありましたが、
1970年代には脳科学の発達とともにこの説は否定され、
自閉症スペクトラムは脳機能障害であり、
親の育て方とは無関係であることがわかっています。
2、自閉症スペクトラムの治療や相談先とは?
大人の場合、診断や治療を受けたいときには、病院の精神科や心療内科を受診します。
また、いきなり病院を受診することに戸惑いやためらいがある場合には、
福祉機関に相談する方法もあります。
◆病院での相談先
18歳以上の大人が自閉症スペクトラムの診断や治療を受けたい場合は、
精神科や心療内科を受診します。
しかしながら、小児に比べると大人の発達障害の専門医は少ないため、
すべての精神科や心療内科で発達障害の診断や治療ができるわけではありません。
発達障害の専門医を見つけることがむずかしい場合には、
発達障害支援センターに相談して、専門医を紹介してもらう方法もあります。
◆福祉機関での相談先
病院での診断ではなく、まずは相談してみたいという場合には、
福祉機関に相談することができます。
たとえば、各都道府県や市に設置されている「発達障害者支援センター」に
相談することができます。
発達障害者支援センターでは、日常生活や医療、就労などへの
アドバイスや情報提供をおこなっています。
病院などの医療機関とも連携しているため、
相談後に診断を受けたい場合のアドバイスを受けることもできます。
アドバイスや支援は基本的に無料であり、個人情報も守秘されるため、
安心して相談することができる機関です。
3、自閉症スペクトラムの治療法
自閉症スペクトラムには、根本治療法がまだ存在していません。
そのため、医師が個々のケースに対応しており、
一般的には環境調整やカウンセリングなどがおもな治療法となっています。
また、自閉症スペクトラムとの合併によって精神疾患となり
周囲の人の理解や支援が得られえず精神的なストレスを抱え続けた結果であらわれる
「二次障害」では、日常生活に支障があるときには薬物療法が適用されることもあります。
※こちらの記事は入学検討者向けに掲載しているため、簡易的な説明となっております。
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