2019/09/05
「聴覚情報処理障害」という聴覚障害
聴覚情報処理障害では
・音は聞こえているけど何をいっているのかわからない。
・そもそも自分に向かって話しかけられているのかわからない。
という症状が現れます。
本来、人間の耳、いわゆる聴覚には多数の音から、
自分に必要な音だけを拾って理解をする能力が備わっています。
聴覚情報処理障害ではその能力が著しく低いため、
どの音が自分に必要なのかを聞き分けることができません。
よって、すべての音が耳にはいってくるため、
大きな雑音のなかに自分がいる状態になるのです。
しかしながら、聴覚に異常があるわけではないので、
ある程度のコミュニケーションは取れますし、
通常の聴力検査では平常値の聴力数値となるため、
第三者からも障害に気づきにくいといわれています。
みなさんの周りやご家族に
・話かけているのに反応がない(と、よく言われる)
・(お子様の場合) 授業のノートがとれない
※この場合は先生の声が聞き取れていない可能性が高い。
というかたがいる場合は聴覚情報処理障害の可能性もあり、
ご本人もコミュニケーションで苦しんでいる可能性があります。
会話するときには
①雑音の少ないところでお話する
②話しかける合図をおくる
(肩をたたく、「ねぇ~」などと話始めの合図をする)
③メモやメールを活用して視覚で情報を与える
など、コミュニケーションの工夫もお願いします。
また聴覚情報処理障害の当事者の会もあります。
>>>ホームページ
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言語聴覚士は「きこえ」の専門家です。
もしこのような症状でご家族が苦しんでいるならば
言語聴覚士のいる医療機関に相談ください。
※こちらの記事は入学検討者向けに掲載しているため、簡易的な説明となっております。
転載・流用はご遠慮ください。